パラダイムチェンジ

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ベルリンの壁の崩壊以降から世界は大きく変って来ました。

バブル崩壊以降、リーマンショック〜今回の大震災、アメリカ、ヨーロッパとアジア、極東の状況の大きな変化・・・etc.経済的にも産業も社会、地域、自然も、人も・・・大きな変動期に直面し閉塞の真只中に入って来ました。

まさに今までの人の生き方と社会の在り方・生き方、地域の在り方・生き方、企業の在り方・生き方の根本原理を振り返り問い直し、この閉塞状況を超えて、人々が信じ合え、心豊かに生きられる人の生き方、社会の在り方・生き方、地域の在り方・生き方、企業の在り方・生き方の新たな原理へと転換していくこと・・・これをパラダイムチェンジと言っています。

まさに、パラダイム(世界観)のチェンジを支え促進する媒体者として働いていこうというのが株式会社アイエスシーです。
私達はこのパラダイムチェンジの意味をこう表現しています。

今までの時代経済合理性の社会これからの社会価値妥当性の社会
これからの社会は、社会の中、会社の中、地域の中で、世界の中で、一人一人が自分の生きる意味、生きる価値を求め把握し、自らの”生”を豊かにして行くこととは何か?を自らに問い、自らの外にあるものに頼るのではなく、自らの環境状況の変化と自らの在り方の関係を自らに問うことによって、自分自身のかけがいの無いものを現わしていけるように歩み出すことから、この「価値妥当性の社会」は生まれて来ると思うのです。

”価値”とは自分自身に問うた時に自分の生き方として確信の持てる何かで・・・? 納得できることの何か?・・・なのです。

自分自身が自分の”大切な価値”を生きること、納得できること”生きているという実感”を感じられお互いに了解をしあって生きていけること・・・・そのようなお互いの価値を大切にしながら、どのような状態に有ろうとも心豊かに生きていける「価値妥当性の社会」へとパラダイムチェンジしていく中で、援助者として働くこと、これをソーシャルクリエートと言います。

地域に、企業に、人に対して媒体者、援助者として働いていくことによって、地域が企業が国が新たな再生を果たして行く、心も体も経済も豊かになっていく道筋を生み出して行こうと思います。

「ゴーイングコンサーン」でありながら
     「限りあるこの身(命)」をどうするのか!!

 

■パラダイムチェンジの支援構造

人間の『思考』(言語・システム)」は、時空(時間[時代]と空間)を越えられますが「人間の『身体』」は時空(時間[時代]と空間)を超えられないという決定的・根本的な特性があります。私たちは『思考』すると共に、「自らの生を『感じる』」のです。そして、社会化された行動・社会化されていない行動を含め「活動」するのです。

 

■企業変革のモデル

「経営やマネジメントや業務活動」とそれに参画する人の「思い」と「思考」とのバランスをどのようにとっていけばいいのか?人間は「システム」や「機械」の様には行きません。しかし、これらを創造し、活用してきたのも人間です。「システム」や「機械」をこれからも開発・創造し、使っていくのも人間なのです。

20世紀は、この「システム」や「機械」を創造することに重点が置かれた世紀でした。特に1990年代以降は「システム」や「機械」を巧妙に組立て、いかに巧妙に使うかの妙味と技量の高度化の競争に重点が置かれていたと言えます。その結果、流れに上手く乗れた人、乗れなかった人という格差のある時代を創出させてしまいました。
その分岐点は何だったのでしょうか。時代に上手く乗れた人が「成功者」なのでしょうか。「成功者」とそうでなかった人々の間には、心理的なギャップができて現在に到っています。

 
 
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さまざまなマネジメントシステム等の活動も含めて、ますます社会性とシステムとの関係を高度化緻密化させています。しかし私達は、その中でどのようになっていくのでしょうか?「人間」は生身で生きています、「システム」や「機械」は、人間の思考によって組み立てられ、その「思考」を人間と人間との間で、決め事として確認共有することで、社会化した道具として使って行くものですし、今まで使ってきました。そしてこれが「組織化」の原点なのです。

高機能で高付加価値のある活動をいかに構築し、運営していくかということが求められ、ますます経営機能や業務活動そしてそれを統括するユニークなマネジメント機能の開発運用が求められてきています(システム−経済活動の側面)。

「製品サービス/市場戦略」
→「製品/サービス及びビジネスシステムの開発」
→「製品/サービスの企画及びビジネスシステムの基本設計」
→「製品/サービスの生産方式の構築及びビジネスシステムの構築」
→「製品/サービスの生産提供及びビジネスシステムの運営」
という一連の組立を事業活動として開発・運営統括の競争の高度化を成し遂げてこられたのか、 また今後、成し遂げられるのかが第一優先課題の歴史的一プロセスの時代でしたし、また今その真っ只中にあります。

政府はトータルヘルスプロモーションやメンタルヘルス等に対する強化支援の政策を打ち出して来ましたが、現在までに、自殺対策基本法の施行及び改正、労働施策総合推進法の行施を進めています。しかし社会全体の仕組みを踏まえたトータルの施策の中で、政策が連動性を持ってなされなければ、実効が上がらないと痛感するのです。政府の政策に依存するだけでなく、私たち自身が考え方(パラダイム)を転換して歩み出さなければならないと思うのです。

上記の「システム」の円を重点に展開してきたのが、20世紀及び21世紀の初期のフェーズであると言えるでしょう。この「システム」に重心が置かれたあまりに、他の二つの円との均衡を崩しているのが、現在の状況だと受けとめています。これらの問題が表面化した結果、「うつ病」や「過労」「心身の異常」「自殺」etc.といった様々な「社会問題」が噴出して来たのではないでしょうか。

このような状況を、広い観点から捉えると”社会化(システム化)”とは何か、「システム」(制度)とは何か、を本質的に問うてみる必要があります。「システム」(制度)はあくまで道具なのです。20世紀〜21世紀の初旬は、道具の開発に熱中した時代といっても過言ではないでしょう。

※他の二つの円・・・「人間」(人間の豊かな活動・生活)、「感性」(人間の豊かな情緒)が目的なのです。前者をいかに開発・育成し、後者を生み出しうる『社会システム』を創造ができるかという時代に入ったという強い認識を持っています。

 

私たちはソーシャル・クリエーターです

コンサルタントは、現状を診断しシステムを作り上げ、それを人々に教育し運営することに重点が置かれています。 一方ソーシャル・クリエーターは、「どのような3つの円を創造するのか」という使命を負ってシステムを創造・開発・運営しています。その使命感がコンサルタントとの違いと言えるのです。

ソーシャル・クリエーターの基本姿勢

 私達は、まず私達(私ひとり)だけから歩みださなければならない。

そして、私達(私ひとり)だけの恣意的なものに終わってはならない。私達自身(私自身)から他者に働きかけねばならない。そして、他者から学ばねばならない。お互いに生きとし生けるものとして・・・ 
 
この不況は、大きな社会の構造的変革の局面としての不況であること、今までの社会構造が崩れ、今までの生き方のよりどころとしてきたものが崩れ去っていく過程で、これから様々なことが起こる。
 
この中、私達ソーシャルクリエーターは、どんな状況にあろうと、自分自身自ら歩き出すこと、まず私達(私)自身から、この社会の混迷の真っ只中にあっても、自分自身が他者に真心で向かうという行動を起して、見えない先の明かりとなること、そして、小さなことから、そこで起こっている小さなかかわりの中に灯をともすこと、来るべき社会が本当に素晴らしいこと、そしてこの暗い混迷と見えるものは実は私達(私)自身を磨いてくださっているのだということを識らせることが第一の使命だと思うのです。 
 
来るべき社会がどんな社会なのか、それに向かう方法論は何かを、実は私達ソーシャル・クリエーターが示すものではなく、それは、私達(私)と他者と相互に学びあう中で生まれてくるものであると思うのです。ただ、ある一つの仮説として持つ必要はあるということです。
 
人間の持っている本来の知恵と才能を信じること、私達(私)は、その知恵と才能を引き出す媒体者として生き切れること、そして、私達(私)自身も、その人々の知恵によって初めて生かされるのです。
 
幾多の困難があっても、人々の知恵によって生かされているという究極の歓喜を生き切ることこそ、ソーシャル・クリエーターの目的なのです。 
(1991年) 
 

 

 

私達は1980年初期から、このような信念に基づいて歩んでまいりました。今まで述べさせていただいたことは、この歩みを続けて来て、現在ひしひしと痛感していることです。